インバウンドとは、外国人が日本を訪れてくれる旅行のことですが、実際に日本政府観光局が取りまとめている訪日外国人の数をみていくと、2003年の訪日外国人数は5,211,725人という500万人台であったのに対し、2012年ころには8,358,105人と増加し、2013年には初めて1000万人台に到達し、10,363,904人となっています。
東日本大震災があり福島原発の事故で日本に対する不安があったにもかかわらず、2011年の震災以降は順調に訪日外国人の数が増加してきているのです。
この傾向はとどまることを知らず、2015年には、19,737,479人とほぼ2000万人台に短期間で一気に伸びて、2016年にはほぼ2400万人に、2017年には2870万人程度まで到達するという勢いを見せています。
そしてついに2018年には31,191,156人と3000万人台に到達しました。
訪日外国人は、国際免許証を持ち、日本において車を運転するという人以外については、電車やバスなどの何等かの交通手段を用いて移動することとなります。
その選択肢の一つとしてタクシーもあるでしょう。
上記の数値でわかるように短期間に単純に需要が3倍程度まで伸びてきていることがわかる以上、運転手としてはこれらの需要を取り込み営業していくというのは合理的な選択といえます。
では、この令和時代に運転手はどのようなスキルがあれば、このインバウンド需要の恩恵を受けることができるのでしょうか。
まず、インバウンドの恩恵を受けるためには、訪日外国人客が利用したいと思えなければなりません。
コミュニケーションという単純な付加価値で生まれる最高のサービス
その一つの要素としてやはり、言語が通じるというのがあります。
実際に訪日される方にむけて、英語のみならず中国語の研修を行っているタクシー会社などもあります。
やはり、コミュニケーション能力というスキルを高めることは会社組織に所属して運転手をするとしても求められる人材になるということがいえます。
次に、訪日外国人が何を求めて来日しているのかという観点から考えるに、すでに著名な観光地を見てしまったので、もっとディープで地域に密着したものや体験などを行いたいという需要が増加しています。
そこで、地域の著名ではないが光る観光地を案内できる知識や、お客さんが求める体験をすぐに実現できる段取り力をもっている運転手はその恩恵を受けることができるといえます。
ディープな体験を外国語を使ってご案内といった付加価値がつくと差別化され人気が出る場合があります。
このようなスキルを磨いていくとよいでしょう。